感受性が強い人は一人旅に向いている

一人旅は本当の意味で一人ではないと書いたけれど、一人で過ごす時間が圧倒的に多い可能性が高いというのは事実です。

飛行機の隣の席はオフシーズンには空席かもしれない。バスや電車だって空席だらけで一人の長旅を強いられるかもしれない。

何より、出会いがない限り、食事は必ず一人だと思ったほうがいいです。

店員さんが面白がって話しかけてくるかもしれないけど、食事中に話しかけられ続けては食べた気がしないというのも事実です。

そんな一人の時間、何をするかといえば、たいていは考え事をしているか寝ています。

景色を見て楽しんいでることもあるだろうけど、それと同時に考え事をしているということも多いはず。

そこで思うのは、自分自身と会話をするのが苦手な人や、考えるのが嫌いな人は、少なくとも「ゆっくり一人旅」は避けたほうがいいのではないかということです。

朝から晩までびっちりと現地ツアーを組んだり、一人でずっとひっきりなしに観光している場合、移動等で集中していて考える時間は減るものだから、そういう人はそちらの旅行タイプを選択した方がいいと思います。

又は、ずっとお酒を飲みながら旅行するというのも一つの手ではないでしょうか。ちょっと興奮状態で。 女性では珍しいだろうけど。

ゆったりと、住んでいるかのように旅したい人や、旅行滞在期間が長い人などは、自分が一人でいられるかどうかまず自分自身に尋ねてみたほうがいいと思います。

「自分自身と会話」とか、「考えていられる」とか曖昧な表現をしていますが、私にとってそれは、大抵の場合、「どれほど感受性が強いか」ということです。

感受性が強い人間は、想像力が豊か。放っておいてもいつも色々と考えています。旅をしていようがしていまいが関係ないのです。

だから、旅の最中にしんみりと物思いに耽っていても、いつもと変わりないということです。自分のいる場所が違うだけで。

そして、感受性の強い人間は、人懐っこく誰とでも話せることが多いです。すごい緊張しっぱなしかもしれないけれど(意外と人見知りが多いので)。

つまり、一人の時も出会いがあったときも、どちらでも大丈夫なのです。

でも、感受性の強い人間は、旅すればするほどに、旅なしに生きられなくなる依存的兆候があると思っています。

「ストレス解消」とか、「見聞を広める」とかいうレベルをはるかに超えて、「たまに自分の国を出ないと気がおかしくなる」という症状が出たり・・・。

「休みだからどこか行こう」とか、「あの国が楽しそう」とか、そういうことではなくなってきます。

「もう〇か月も日本にいる・・・」ので、どこでもいいから行きたいのです。気が滅入ってきてしまうから。

そして、日本で暮らすこと自体が、「旅ありき」の人生になってくることも。

そうなってくると、「いつ旅に出るから・・・」と皮算用を始めて人生設計を立てたりします。

仕事の合間に旅行ではなく、旅行の合間に仕事なのです。

この、「生き方の逆転」を、感受性の強い旅行者の短所と考えればマイナス要素もあると考えられるけれど、基本的に一人旅は、感受性の強い人のほうが向いていると思っています。

とは言ったものの、誰でもどんな人でも、一人で旅行に行って楽しくなかったと思う人のほうが少ないはずだと思います。

それはそれで当然。非日常的空間なのですから。

だけど絶対に間違えてはいけないのは、感受性が強いと思っていたけど、実は精神的自立心がなく弱いだけだった場合です。

この2つは、全然違うことだから。

両者兼ね合わせた又は後者だけの場合は、強くなるためにも一人旅は有意義なので、違った意味で一人旅に向いているともいえるでしょうが。

それでも、もしあなたが感受性が強く苦しんでいるのなら、どうぞ一人で旅に出て下さい。

自分を受け入れてくれる世界がそこにあること、きっと気が付くと思います。

そしてその世界は、やがて自分が今いる場所まで広がり、どこに行っても受け入れてもらえるすごい自分に変われるかもしれませんので。

でも、最初の旅行が最悪にならないように、国選びは慎重にね・・・。

-一人旅の心得

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