WAIS(ウェクスラー知能検査)を受ける前の注意点と選び方



改訂版

「WAIS」とは、「ウェクスラー知能検査」のことですが、アメリカではV(5)が使用されている中、日本ではまだIV(4)までしか出ておらず、その4の普及にもだいぶ時間がかかり、いまだにIII(3)を使用している機関もあるようです。



私は3も4もどちらも受けており、子供用の「WAISC」の検査経験はないはずですが、この記事の内容としては「WAISC」の場合でも同じだと思いますので、お母様やお父様方にもお読み頂けるものだと思います。

※ 検査内容の詳細については別の記事で書きます。




どこで受けるか(検査機関探し)

検査機関の種類と地理的違いと探し方

欲しいのは診断書 → 病院へ

WAIS検査は、通常は医師が行うものではないため、検査機関は病院である必要はありません。心理カウンセリング系の多くの「医療機関ではない」団体や個人がWAISを行っています。

ですが、発達障害等の「診断」を受けたい場合、診断は医療行為なので医師でなければ行えませんから、病院での(おそらく保険適用での)WAIS検査が必要です。発達障害を疑っている場合も含め、何らかの理由により「診断」の一環としてWAIS検査が必要である場合は、病院での検査でなければいけません。

病院で検査をする場合は、「心療内科」や「精神科」などになるので、それらの診療科がある総合病院か開業医のところへ行くことになります。どちらにせよ、検査が可能とは限らないため、予め病院に電話をして、WAIS検査を行っているかどうか聞いて下さい。



ただ知能検査をしたいだけ(メンサに入会したいだけを含む) → 医療機関以外へ

知能指数を知りたい又はその数字の証明書が欲しいだけなら、病気・疾患・ケガではありませんから、医療保険は適用になりません。つまり、病院でWAIS検査をする事自体は可能でも、厳密に言えば保険を適用してはいけないため、自費診療を行っていない病院では検査はできません。

医療機関以外でどこでWAIS検査が可能かと言うと、WAIS検査ができる人(後述)がいればそれでいいので、その人がいる団体や個人事務所等となります。



医療機関が発行した検査結果でなくても有効に使用できます。メンサ入会時も同様で、医療機関発行の証明書である必要はありません。





どうやって検査機関を探すか → ネット検索して電話

医療機関は「〇病院」と称しているところが殆どなため探しやすいのですが、検査期間は民間団体なため、名前がバラバラです。

例えば、発達障害をサポートするボランティア団体等もWAISをやっていることがあり、そのような団体だと、「子供を守る会」だったり、「大人の学習の悩みを解決しよう」とか、はたまた、「レッツ エンジョイ ライフ」とか、全然WAISをやっていそうな名前ではない可能性が高いため、団体名や個人名では判断しづらくなっています。


私は、検索の際は、通常は「WAIS 料金」で検索します。病院でなければ自費なので、料金は検査機関が自由に設定できます。なので、料金をきちんと出しているのが通常です。逆に、このやり方だと保険診療である病院はあまり検索にはひっかからないので、より希望に近い検索結果になると思います。

居住地を入れて「WAIS 料金 大阪」などとするとより近いものがヒットしますが、私は東京都民ですが、埼玉や神奈川などの近隣県でも検索しています。住所を絞って選択できるほど多くの検査機関があるわけではないので、地理的範囲は拡大したほうがいいと思います。






金銭的問題(保険か自費か)

保険適用

保険を使うと多分4000円あれば収まるのではないかと思います。とはいえ、通院すると、初診料等も入るので、何回診察を受けるかによって金額も違います。保険適用では行った当日に検査を受けるというのはまず無理です。初診で検査予約→検査→結果と、3回は必要です。

「病院だと必ず保険適用」というのは間違いで、既述の通り、保険が適用されるのは病気・疾病・ケガですので、何の問題もなく「ただ知能指数が知りたいの」と言って行けば、何らかの病気につなげてくれる先生でもない限り、保険適用は断られると思います。

保険詐欺と言えばそうなるでしょうが、おかしい振りをして受ければ、高い確率で保険適用になります。ただ、その場合、張り切って「小学校の教科書が読めないと友達に言ったら知能検査をしろと言われた」等、何を言ったかによっては、そのおかしさの度合いによりMRI等の違う検査も必要と判断されて結局高くなる可能性もある上、本当におかしいと診断が下ってしまう可能性もあるので、ご注意を。また、病院で保険適用でも、解説については自費な可能性もありますので、事前に総額を確認したほうがいいと思います。

特に知能指数の高い方は、素直に自費で受けて下さい。とはいえ、「物忘れが気になる」という場合など、脳がいつもと違うと感じたような場合には保険適用で検査ができるかと思いますので、その場合は知能指数が高くても保険適用だと思います。



自費検査

自費だとピンキリなため、いくらとは言えませんが、WAIS4が多くなった今、私が見た最高は5万から6万円で、最低額は1万円でした。

実際、検査には、医療機関の時と同じく、①最初の相談、②検査、③検査結果と、最高3回行く事になるのですが(後述)、現在ではその全部で料金がかかるところもあり、驚きました。検査当日に簡単な初回説明を行えば1回で済みますし、検査結果の報告を郵送にすれば、行かなくてすみます。3回全てを強制にして料金をとるところがいいところとは思えません。やりすぎだと思います。

私はずっと、「2万円以上は高い」と思っていました。基準は、時給です。検査自体が約2時間。結果結果はすぐ計算できるでしょうが、報告書の作成は長く見積もっても3時間あればできるのではないかと思うので、合計5時間と推定します。2万円で5時間なら、時給4000円です。1万円なら、2000円です。時給が4000円を超える仕事って、殆どないですよね。しかも、報告書も、テンプレがあれば、実際20分ほどで作れるのではないかと思います。


ところが、WAIS4が主流になると、2万円を超えるところが多くなりました。検査自体の需要が上がった事もあると思いますが、習得する技術に着目されたのでしょうか。そこで私も「稼ぎ」に着目して考え直しました。WAIS検査の購入費、WAISのやり方を勉強するために費やした時間を踏まえ、更に収入となる部分も考慮し、そうなると、1時間の時給は9千円から1万円でも高くはないのだろうと思いました。

というわけで、現在では、検査機関の場所代も考慮した上で2万円以上でも考慮できるかなと思っていますが、条件がいい場合だけです。

自費での許容範囲が上がれば上がるほど保険適用時との差が大きくなりますが、プチ神の見えざる手が出てくれば、検査機関が増える事によりそのうち安い料金を設定するところも出てくるかもしれません。



報告書ですが、単に数値を記載したものと、問題点の解説があり、解説なしだと安くなるところもありました。私は解説は不要で数字だけでいいため、検査だけして帰れるところが一番いいと思っています。





検査機関を選ぶ時の注意点(一番大事なところ)

検査者について(所詮は人間がやるものだということ)

検査者は、医師である必要も、心理士である必要もなく、心理系の博士課程修了者等でもいいようなので、様々な方がやっていらっしゃると思います。

私が受けたところのうちの一つでは、団体はWAISをやるにふさわしい部類の団体でしたが、報告された結果に資格名が書いていなかった上に団体のHPにも掲載されていないので、実際検査をしたのは何の資格もないただWAISの講習を受けただけの人だったかもしれません。

知能検査結果を使用する用途によっては資格名が大事になるので、有資格かどうかは確かめたほうがいいと思います。例えば、メンサへの入会には、検査者の資格を書くところがあります。もしもこれが心理士でない場合にどう受け入れられるのかは分かりませんが、何かで使用するつもりで知能検査を受けるなら、検査者の必要資格を事前に提出先に確かめ下さい。


選んだ際、一番安心なのは「臨床心理士」か「公認心理士」だと思います。ですが、資格があったらそれでいいのかと言うとそうではなく、やはり頭のいい人のほうがいいですし、所詮は人間がやることなので、差が出るなと思いました。計算方法は同じですから本来は結果の数字も同じにならなくてはいけないけれど、検査者によっては違いが出てしまう事も知っておいたほうがいいなと思いました。



仕事柄と人生の都合上、心理系資格を持つ人に知能検査以外で何人かお会いしましたが、大人になってから何かしらの理由で心理士になる人が多いような印象でした。

学習等に困難さがあったとか、生きづらかったとか、そういったきっかけがあり、人生の岐路を変えて心理士の資格を取ったような感じです。つまり、ご自身が発達障害タイプというか、知能指数の差がありそうなタイプが多い気がしました。



実際に受けて困った検査者としては、言語性知能指数が多少低いようで、処理速度も遅い方でした。

言語性知能検査に「数唱」というのがあり、検査者が数字を言ってそれをこちらが繰り返すのですが、私は処理速度と数唱が高いため、この人の遅さについて行けず、数唱が低く出たことがあります。「私は、7時に起きました」を聞いているのと、「わーーーーーたーーーーーーーしーーーーーはーーーーしーーーーーちーーーーーじーーーにーーーー」を聞いているのでは、苛立ち度のレベルが違うため、必要集中レベルも違います。

本来、数唱で数字を言う速度も決まっているらしいのですが、この検査者の速度は非常に遅く感じました。遅すぎたので、問題中盤で集中力が切れ、その後難しくなったので(簡単な問題から出ます)「意図的に」集中したため、問題後半部の意図的に集中した正解部分が難しい方の問題だったため、難しい問題のほうが解けるタイプの人だと私を解析しました。知能指数の高い人は難しい事や細かい事で本領を発揮するのでそれはそれで合っているため、そうですねそうですねと感心しておきました。

また、言語検査の一部においては、私がいくつか答えていると「はい」と言って止めてきましたが、いくつ答えられるかによって検査結果が違うと思いますので、人が答えている途中にやめさせるのはおかしいと思いました。

そして、この検査者は、計算を間違え、後で告知されました。「全体数値に影響はしない」という言い訳付でしたが、数字を知るために知能検査をしているのにその数字を間違えた挙句に全体に影響しないから大した事ではないような言い訳付とは何事かと思いました。評価点が15ではなく16だったとの事ですが、全体の知能指数が知りたいだけではない人にとっては大きな問題なのですが、全体のIQ数値に影響しないから大丈夫と勝手に決めていました。そういう問題ではありませんので、もう少し緊張感を持って仕事をして頂きたいものです。

回答者が頑張らないといけないような検査者では合わないので、自然な状態で検査が受けられないような相手ならやめたほうがいいです。と言っても、頑張らずに検査ができても、計算をミス又は書き間違いをする人では数値が当てになりませんが。結局、最初から障害があると言っているのに手の震えを緊張していると解析され、自分の処理速度が遅く私の多い話について来ることができないからか、私を多弁と解析していました。他の心理士にはあそこまで処理速度が遅く、回転が遅い人はいなかったので、そのような解析はされていません。



そういうわけで、人により多少結果が異なる可能性は覚悟しておく必要があります。特に、その人に解析された解説が入るので、合わない相手からのものなら最初から解説はもらわずに数字の結果だけを受け取る方が精神的にストレスがなくていいと思います。



注:上記は、知能指数が高いと思い込んでおり、でも検査をしたら低かった場合は検査者のせいかもしれませんという話ではありません。



検査結果をもらえるのかどうか

これは驚きだったけど、結果の全部を教えない検査機関があるようです。

本人がショックを受けるといけないとか、知能指数が全てではないとか、そういう理由らしいですが、非常にバカらしい考え方です。



今時は癌でも告知が当然で、医療においても、「知る権利」が重視されています。自分の問題点が分からないようでは解決の糸口が掴めないのに、検査者が勝手に知能指数を隠すような真似をするのは、権利侵害です。しかも、自費で何万円も払っているのに、数字を書いた結果内訳の紙を出さずに口頭で全検査の数字だけ告げておしまいなんて、高額なお金だけ払わせて、それはないでしょう。

と言ってもあるらしいので、特にメンサ入会などで結果が必要な方は、必ず事前に問い合わせてください。自費で3万円でも結果書面なしかもしれないので、高ければ検査報告を出すわけではありませんので、金額に惑わされないように。また、保険適用の場合でも病院によっては結果を出しませんので、医療機関でもご確認を。



実際、現在では多くの検査機関が書面にて結果を発行してくれると思います。ですが、その程度が問題です。

WAIS4では、下位検査の評価点を出してはいけない事になったようです。例外は、医療機関等への提出の場合だそうで、良く分かりませんが、専門職でない相手に下位検査の評価点を出してはいけないそうです。

下位検査の評価点が出ないということは、要するに、下記10検査の結果が出ないということです。

※ 補助検査は省略しています。
※WAIS IIIとIVの検査の違いについても省略しています。
※色の見分けが困難な方、指標は「作動記憶」、「言語理解」、「知覚推理」、「処理速度」です。

全検査の数字だけ出されても困ると思いますが、4つの指標の数値だけ出されても、やはり足りないのではないかと思います。「作動記憶」の数字は出すが「数唱」と「算数」の数字は出さないと言うルールに一体何の意味があるのかさっぱり分かりません。

自らを理解するには全部の数字が大事です。その数値を自分が知ったほうがいいかどうかは、自分で決める事ではないでしょうか。検査のルールの一環として決める事ではないと思いますが、検査のルールとして決める権利があったとしても、なぜ3の時は出せたものが4になったらダメになるのでしょうか。数値を知りたければ3を受けるという選択肢が出てしまうわけですが、それ、妥当でしょうか。それとも、4でダメになったから、3でもダメになっているのでしょうか。それだと過去に3を受けた人には下位検査の結果が出たが現在は出ない事になり、それはそれで不公平だと思いますが。



残念ながら、私は過去の検査では下位検査の数値が全部出ているため、比べられなくなるため、今更隠されても困ります。脳が変だと思ったので定期的に知能検査を受けているわけで、比べたいから受けているのだから、比べられなくても困ります。

とても困ってしまいましたが、私もそうですが、もし皆さんも全て知りたいのであれば、根気よくあちこちに電話して、下位検査の評価点まで教えてくれますかと聞いて下さい。見つかるかもしれません。



とはいえ、特にこれから初めて受ける人には、4つの指標と全検査がいくつかが分かれば十分だと思います。メンサ入会もそれで十分です。内訳ではなく、数字が大事なので。ですが、既述の通り、書面で報告書を作成しないところなどもありますから、検査報告書がどんなものかは、事前に必ず確かめた方がいいと思います。







WAISは3と4どちらがいいか

最後に、3と4では、結構違うと思います。3で高知能指数だった人が4で高知能指数になるとは限らないかなと思うほど違う部分もありました。検査についての詳細は別記事を書く時に説明しますが、WAISの3と4では、評価点で言うと3から4ぐらいの差が出る可能性があるなと思いました。3を受けただけの人は、4も受けてみたほうがいいと思います。

私は4のほうが好きであり、4のほうが楽でした。






それと、最後になりましたが、「ワイス」と書いている人がいましたので一応ここで書いておきますが、「WAIS」は、「ウェイス」と発音します。

では、保険か自費か、又は、受けられる検査機関が見つかったら、以下の記事を。



高知能指数の方、通常脳の方では分からないようなので苦労しましたが、皆様には分かると思いますので、ご協力をお願い致します。



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