地図のない国
既成ツアーは午前中で終わり、午後は空いていた。
自由時間として空けていたので、一人で散歩でも行こうかと思って、PNGのオフィスへ行って、地図はないですかと聞いてみた。
そして、あっさりと「ないです」と言われ、地図のない国もあるのだということを学んだ。
きっと今はあると思うよ。
地図はなくても街を歩きたいなとか何とか言ったのだと思うけど、予想していた通り、危ないからと止められたはず。
それで、何をどうしたのか覚えていないけど、先ほど市内観光で一緒だった現地ガイド君が一緒に歩いてくれるということになった。ツアーというのではなく、ただ一緒にとかそんな感じで、とりあえずガイド君の家へ行くことになっただけだけど。
料金とかいう問題でもなかったと思うけど、いくらかは払ったと思う。
ホテルを出てすぐのビルムを売っているこのあたりなら1人で行っても大丈夫とのことだったけど、
そこから先へ行くのは止められていた。
ガイド君と一緒ではあるけれど、これでやっと歩けることになった。
ツアーで行かないような場所を。
徒歩目線でいこう
ガイド君の家ではなく、ガイド君の家族の家だったかもしれない。
でもどこでも良かった。
自然な姿を見たかった。
では、出発。
この道をしばらく進んだ。
当時はこんな感じでとっても何もなかった。少なくとも、運転したいと思うような光景ではなかった。
だけど、徒歩目線でなければ見えないものを見られた。
道端にいる人とか。
何かを売っているのだろうなと思わないでもなかったが、

何を売っているのかはよく分からず、

そもそも何かを売っているわけではないのだろうと思わなくもない光景にも出会った。
もう少し進むと、通学路だったのか、写真を撮ろうとカメラを上げる度に子供が集まってきてしまった。
ちょっと道路を撮ろうと思ってカメラを向けても自ら被写体となるように入ってくるため、背景の手前に子供たちがいる写真を撮っているような状況になった。
そもそも、撮らないと諦めてくれないし、前にも進めなかった。
一瞬でこれだけの人数が集まってくる。どこにこれだけいたのかなとか思うけど、後ろの道路の感じを撮りたくてもこうなってしまう。
大人はそんなに反応しない人も多かったけど、
反応する人もいた。ちょっと草木の枯れぶりを撮ろうとしても、何気に入ってきてしまう。

何となくポーズをとったりもする。

向日葵を撮ろうとしていたら突然走ってきて写真に入られてしまうため、もはや向日葵の写真ではなくこの子の写真のようになってしまうし。
ただ歩いていただけなのに、何だかとても忙しかった。
そして、何分歩いたか、そのうち到着した。
迎えてくれてありがとう
当たり前だけど、ごくごく普通の民家だった。
一体誰の家だったのか分からないけど、家の中には数人いて、突然の意味不明の訪問も受け入れてくれた。
写真まで撮らせてくれてありがとう。
この家族のお子ちゃま。
お父さんだったかな。思いっきりカメラ目線だったので、さりげなくしてと言って目をそらしてもらって撮った一枚。
子供2人と、
もう1人。そして、お母さんかお姉さんか分からないな。
保存芋も見せてくれた。この素朴さが何となく嬉しかった。
ガイド君に通訳をしてもらったと思う。英語は通じなかったはずなので。
どのぐらいいたかな。とってもいい時間を過ごせたと思う。ガイド君ありがとう。
パプアの学校
帰り道でも、カメラを出すと人が集まってきてしまって大変だった。
花があると珍しくて撮ろうとしたけど、なぜか集合写真になってしまう。
不思議なことに、誰一人として写真をちょうだいとは言わなかった。もちろん、カメラなのは分かっているから撮られようとして近くに来るんだけど、自分の写真が欲しいというわけでもないらしかった。
とにかく被写体になりたいみたいだった。
帰りは来る時と違う道で帰ったのかどうか分からないけど、学校に寄った。
子供たちがいっぱいいるところね。
小学校だと思っていたけど、中学校だったかも。でも意外にも高校かも。
丁度学校が終わった頃だったんだよね。
子供たちはどこで会ってもみんな元気で、
すぐカメラに集まってきてしまう。
背中にしょっているのはビルム。通学用バッグ。
段ボールは通学用バッグではないと思う。

カメラに気が付いている子供と気が付いていない子供ではリアクションが違う。

校庭のはずれで、座ってビルムを編んでいるおばあちゃんがいた。
彼女だけは、写真を撮ろうとしたら、「許可なしに撮ってはいけません」と私を止めた。
みんな撮って欲しいのだろうと思ってしまっていた。
私 「すいません、撮らせて頂いていいですか?」
と通訳してもらったら、ものすごく照れくさそうに、「どうぞ」と言ってにっこり笑ってくれた。
一応星マークを入れておくけど。

英語もパプアの公用語だけど、この散歩では、英語を話せる人には会えなかった。ガイド君は地元人だったため、ずっと英語に通訳してもらっていた。
そして、この後しばらく、子供たちと戯れていた、というか、子供たちに遊ばれていた。
もみくちゃにされながら。

やっぱり、ツアーからはずれると色々と違うと思う。
私の自分ツアーは、こんな感じで終わった。
みんなの集まる場所へ
ホテルへ帰っても行くところもなし、しょうがないので又レストランへ上がってみた。
そしたら、昨日一緒に歩いてくれたカナダの何とか君がいたので、本日も何とか君とまた少し話していた。
私もピザを食べれば良かったのかもしれない。
その他、午前中のツアーで一緒だった日本人のご夫婦もいらしたので、お二人ともしばらく話していた。
ご夫婦は、特に旦那様のほうが、パプアに来るのが夢だったと言っていた。
大戦時に兵士だったであろうほどのご年齢とまでは見えなかったので、お父上とかの思い出だったのかな。パプアが戦跡巡りの観光国として人気があるということを、私はこの時初めて知った。
何十年にも及ぶ夢がかなって良かったと思う。
突然思い立って来てしまった私とは大違いだ。
夕食をどうしたか忘れたけど、写真もないので、多分このご夫婦と一緒に食べていたのかもしれない。
何を食べていても、多分ほとんど残したはずだけど。
しぶとかった
部屋へ戻ってシャワーを浴びようとした時、シンクを見て目が止まった。
今朝、残っていたファンタをシンクに流して捨て、空き缶はゴミ箱に入れて外に出しておいた。
終ったと思っていた。
でも、蟻たちはしぶとかった。
一方で、私は抜けていた。
シンクに流してから、水を流さなかったのだ。
ファンタがシンクに数滴残っているため、今度はたったそれだけの残り香をたどって、シンクへ無数の蟻が集まってきていた。
とりあえず、水をジャーっと流した。
本当に小さい蟻だったのでシンクに水を流しただけで全部流れて行ってくれたけど、今後のファンタに困った。
ファンタライムが気に入ってしまった私は、もちろんもっと飲みたかったわけで、だけど空き缶を置いておいてもダメ、シンクに中身を流してもダメで、どうしたらいいのだろうと考えた。
思いついたのは、「冷蔵庫」だった。
いくら何でも冷蔵庫は密閉されているだろうと思って、戻って飲んだファンタライムの空き缶は、捨てずに冷蔵庫に入れておいた。
これは成功した。
この後はもう蟻に苦しめられることはなかったので、パプアで虫に困ったら真似してみて。



















