5日目④「エジプトを出るのは間違いなのか」






これでわだかまりなくこの国から出られる。

一生残る嫌な思い出としてではなく、エジプト旅行のいい思い出になったと思う。




明日もきっと機嫌良く過ごせるね。






タオルを

じゃ、スーパーへ行こう。どっちかな。






あ、あった。カレンミランに戻る時は時間がかかったけれど、スーパー発見までは早かったな。いい感じだ。何となく、運が向いてきた気もしないでもない。






そこはレジだから、奥から入ろう。






まず食品。アボカドって、種類あるんだよね。この形のアボカドは日本で見かけないな。






本当なら買って食べてみたいけど、ナイフもないし、いいや。でも見てるだけでも楽しいね。機嫌がいいしさ。






食器も可愛く見えるな。割れるから買うわけには行かないけどさ。






そこで、これを見つけて、私がタオルを買おうと思っていた事を思い出した。






日本のタオルって、しょぼいじゃない。ぶ厚いいいタオルを買おうとすると、数千円でしょう。小さいのでも、2千円近いじゃない。それなのに、大した品質じゃないのよね。イギリスのタオルはしっかりしていたし、何より、サイズがいい。日本のタオルは、フェイスタオルかバスタオルが普通で、大きさが気に入らないのだ。品質もそうだけど。

いくつか買いたかったけど、スーツケースにはまだ空きがなかった。旅行も終わりかけなら捨てた服が多いからスーツケースに余裕があるけど、今はまだないのだ。だから、しょうがないから、小さいタオルを2つ選んだ。小さいと言っても、すっごい丈夫で、それなりに大きいのよ。



これは、ホテルで撮ったもの。

吸収力強いから、普通の日本のフェイスタオルよりずっといい。1枚49エジポンだと思う。レシートがアラビア語でさっぱりだけど、2つある品目で高い方がこちらなはずだから。もう1つはプリングルスだから、49エジポンもしないから。そうすると、1枚268円。日本で買ったら、絶対2千円はする品物。いい買い物だったと思う。






いつも出てくるキットカット。どこの国でもすごくたくさん売っているよね。






「ご当地キットカット」みたいなものがある国もあるけど、ここもそうだろうな。ちょっと買いたかったけど、大き過ぎだった。






おやつ代わりを買って、ジュースも買って、レジに並んだ。これ全部で219.6エジポン(1202円)。安い。






じゃ、帰ろう。

タクシーを呼ぶのではなく、タクシーを呼んでくれそうな人を探そう。






21時9分、ショッピングセンターを出た。











誰かUberを呼んで

女性を探そう。女性でないとダメだ。この国は女性が素晴らしい。






もう夜も遅かったので、なかなかそうもいかなかった。

ちょっと待つと、女性3人組がショッピングセンターから出てきた。






私 「ハロー タクシーを呼んで欲しいんだけど、Uberのアプリを持っていませんか?」

女性1 「私ないけど、あなたある?」

女性2 「Uberじゃないアプリならあるけど」

私 「Uberが一番安全だって聞いてるんだ。外国人だし、Uberがいいと思ったんだけど、私のスマホにダウンロードできたんだけど、認証されないんだよね」

女性2 「Didiなんだよね」

私 「そっか・・・」

女性3 「ナントカナントカ エイゴジャナイノデワカリマセン」

女性2 「ナントカヘンジヲシテイマシタガ アラビアゴデゴザンシタ」






そして、女性2が、なんと、Uberをダウンロードしてくれた。それも、顔承認が必要だったようで、スマホで写真を撮っていた。

そこまでしてダウンロードしてくれるなんて・・・。

やっぱりエジプト女性は素敵だ。






女性2 「ダウンロードできたみたい」

私 「ありがとう!あのね、ノボテルのエアポートホテルに泊まっているの。ノボテルエアポートまででセットして、この場所は、こっちの入り口のほうにできるかな」

女性2 「ええと、シティースターズの入り口をここね、ノボテルはいくつかあるけど、どれ?」

私 「あ、これこれ。来る時65ポンドだったから、それぐらいなはず。セットしてみて。あ、50のタクシーがあるね。これにしよう」

女性2 「じゃあ、これで予約していい?」

私 「うん。どうもありがとう!!」






一緒に出口を出て、ちょっと話をしたところ、親子だった。女性1がお母さんらしかった。女性2が娘さんで、女性3はお友達かな。みんな素敵な女性。一枚撮らせてもらった。






ああ、あれだろうか。21時38分。






彼女たちにお礼を言って、タクシーに乗った。

運転手男子に「ノボテルエアポート?」と聞いたら「ノボテルノボテル」と言ってうなずいていた。「50だよね?」と言うと又うなずいた。











ノボテルへ

夜のドライブが始まった。




自運転の時は、夜は避けている。眼鏡を持って行くようにはしているけれど、慣れない場所だし、電灯も少ないし、酔っぱらいもいるし、できるだけ早く帰り、ゆっくりシャワーを浴びて休みたい。

自運転じゃないと、そして、タクシーが安い上に襲われなさそうだと、安心して乗れる。流しのタクシーでは頭皮癌の母親を持つうるさいのもいるかもしれないけれど、資格がいるUberなら安心だ。






夜、とても涼しくなり、道もすいていて、夜景もそれなりに綺麗で、ドライブも気分が良かった。






だけど、ドライブで気分が良くなったのではない。エジプトに来て、初めて気分が良かったのだ。






大好きなカレンミランを見つけたら、それを超えるほど素敵な女性たちがいた。なのに私は、金持ち国日本のバカセレブのように怒った。

でも修正できた。逃げるのではなく、ちゃんと修正できた。過去は消せないけれど、過ちはすぐに謝罪した。ゴキブリにならずに済んだ。

他の国でこんな思いをした事はなかった。一番来て嫌だなと思ったこの国で、一番の部類に入るほど素敵な思い出を得た気がする。






そうすると私、間違っただろうか。

本当は、エジプトにいたっていいのではないか。女性たちが素晴らしいから、女性たちとだけ話していたら、もしかして、ものすごく素敵な旅行になったのではないか。

タイ行きを決めるのは、早すぎただろうか。

まだキャンセルしようと思えばできる。マイルの無料フライトだけど、キャンセルも直前まで無料だ。






明日1日ある。

私は、カイロ市内ですら観光していない。明日、カイロ市内に行ってみようか。もしかして、素敵な出会いがあるかもしれない。

もし明日が素敵な旅行になったなら、あさってのタイ行きはキャンセルして、もう少しエジプトにいてみようか。






私が旅行のしかたを間違えたのかもしれないから。

私の諦めが早かったのかもしれないから。

本当は、エジプトにいる運命なのかもしれないし。

だから彼女たちが出現して、私に素敵な思い出をくれたのかもしれないし。






そうだよね。

明日、カイロ市内へ行ってみようか。

もうどこへも行かないと思って空港付近のホテルに泊まる事にしたけれど、市内観光に行ってみようか。











そうだよ、中心部なら、楽しいものぐらい見つけられるかもだしね。

女性と話す機会がなくても、何か面白いものがあったりして。

「なんだ、私、間違っちゃったよ。決断早すぎちゃったよやだもう。やっぱりうんこ避けながらエジプトにいよう」、なんてこと、あったりして。











だって、そうだよ、市内観光全然していないしさ。

ああ、そうそう、あのナイル川も、全然見ていないし。
















・・・・・・・。


















・・・・・・・。





















・・・・・・・。














何でナイル川が見えているのさ。

お前、どこへ行っているのだ。





















私 「ちょっとあんた!!!どこ行ってるの!ノボテルエアポートって言ったでしょう!」











中心部へ入ってはいないけど、この地図の絵が分からないほどアホではないし、この地形を忘れるほどバカでもない。川は、空港付近にはないのだ。








男 「ノボテルノボテル、そうそう」











時既に遅し、右手にノボテルが見えた。私が泊っていないノボテルが。










私 「そうそうじゃないだろうがお前!エアポートだって言ったじゃないか!」

男 「エアポート、ノボテル」

私 「エアポートじゃないって!あんた、エアポートの意味分かってんの!?」

男 「アレ、エアポート」

私 「違うつってんじゃないかよわかんないやつだなお前!何がエアポートだよ!市内だろうがよここ!」

私 「エアポートって、飛行機飛ぶところ!飛行機!ノボテル3つあるの!これは市内のノボテル!私が行きたいのは、エアポート!」






この男がやっとわかった頃には、ノボテルの前だった。ろくに英語は話せなかったけど、料金は70エジポンだと言ってきた。






私 「50だったの!大体、70もない!アプリでは50って出ていたんだから!」






そして、お金を払わないとなると又事情が違うため、さらわれても困るため、どのみち英語が通じないので、ドアを開けた。

誰か英語を話せる人はいないかと通りすがりの人に叫んだ。






だけど、困った事に、女性がいなかった。

夜も遅かったからか、通りすがりの人はみんな男だった。

男じゃダメだろうが・・・。






通りすがり 「どうしたの?」

私 「ノボテルエアポートまでのタクシーを頼んだんだよね。確認してから乗ったのに、違うノボテルに来られたの」

通りすがり 「Uberのドライバーは、アプリで示された場所に行くんだから、注文した人が間違えたんだ」

私 「間違えてないよ。私、横で見ていたもの。しかも料金も50だってちゃんと出ていたし。彼女に電話してよ」






アプリには携帯番号を登録してからタクシーを呼ぶので、彼女の電話番号は分かっていたのだ。

だけど、もう帰っちゃって電源を切ったのか、通じていなかった。






私 「あんたにノボテルエアポートだって確認したじゃない。うんて言ったじゃない。何で嘘つくのよ」

男 「ナントカナントカ」

通りすがり 「彼は悪くない。アプリで出された場所に行っただけだ。彼のせいじゃない」






アプリだって、間違える事もあるはず。だって、50エジポンだと表示されていたのだから。そして、私は乗る時に必ず確かめるけど、今回も確かめて、ノボテルエアポートだよねと言ったけど、この男はそうだと返事をしている。

それから、アプリの修正もできるはず。こいつが修正していないとは言い切れない。修正できないソフトでは、客が行く場所を変更してもアプリで変更できなくなってしまう。

だから、アプリが示した場所へ向かったこの男が悪いわけではないという論理は、突っ込みどころがたくさんある。






だがお前らにはそんな事は分からない。

頭ごなしに女性が悪いと言う。






通りすがり 「彼は間違っていないんだ。予約した女性が間違えたんだ。彼はもう次の予約が入っているから行かなくてはいけない。早く払って行かせてあげな」

私 「何が行かせてやれなの。私どうすんのよ。こんな時間に知りもしないところで降ろされて。次の予約って、人が乗ってるうちから勝手に予約をとるほうが悪いんでしょうが」

通りすがり 「彼は悪くないんだ。早く70払って。それから又どこかでタクシーを探せばいい」

私 「65しかないの。ないったらないから払えないの!」






そして、運転していた男は、ギャーギャー言いながらも、65を受け取った。






時刻は22時22分。バカ男にはるかかなたで降ろされ、途方に暮れる。











全然逆に来られてしまった。空港まで戻らないと。











とりあえず、お金もないので、ATMに行かなくちゃいけない。もしもノボテルがホテル間のバスを運行していたらそれに乗せてもらえるかもだから、行ってみよう。ATMもあるだろうし。











ああ、何でこんなところにいるのだ・・・。何時だと思っているのだ。









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-エジプトピラミッド切れ気味一人旅

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