⑤血管が分からず脾臓を勝手に切除



ついに私が

脾臓があり、信じられないほど萎縮しており、本来の場所から移動しており、膜に覆われていたから見えなかったのなら、答えは一つだった。だが、医者がそんなことをして何になるのかの答えが一つしかなく、それも正しいのなら、事態は私が最初に思っていたよりもひどいということだった。

でも、自分の仮説の裏付けには長い学習が必要だと思われ、自分でやる自信がなかった。ビデオを確認する必要があり、本気でもう少し踏み込んで外科手術のことを調べなければならなかった。いくら何でもと思っていたが、警察が捜査をするとは思えなかったので、私がやらなければ、誰もやる者がいなかった。警察から少し聞いてはいたが、病理医と会う前までに私も病院から解剖追記結果をもらって検討し、調べ始めた。

まず、同じ手術式の動画を見て手順を調べたかった。だがその前に「可動域」を確定するため、脾臓につながっているいくつもの血管を調べた。膵臓への血管分岐がある以上はやはり膵臓と共にでなければ動くことはできず、脾臓単体でそんなに移動するなどということは考えられなかった。そもそも病理検査の結果でも血管の先が続いていないことははっきりと書いてあった。それだけでも切られていることは分かっているはずだったが、警察は私にそれを告げずにいた。自分で検査結果をしっかりと読んだ際に理解したことだった。その上、血管の先には、「ペッツ」という、血管等切除時に使う医療ホチキスが発見されていた。そんなところに偶然あるのもおかしいはずだが、警察はそれも私に言わなかった。

次に、手術式だ。日本語ではいくら検索してもそのようなグロいものは大して出てこないが、英語で検索すると、本物の手術ビデオがたくさん出てくる。消化器の手術の動画をいくつも検索し、その手順を書いた。そして、腹腔鏡手術なども見て、一晩徹夜した。その上で、いよいよ被害者の手術ビデオを見た。

だが、使っている器具が私が思っていたものとは違った。最初は電気メスかと思っていたのだが、煙の出方と形が違うと思った。ならば超音波メスだろうと数分後に分かったが、ビデオではブランド名まで見えなかったので、裏をとりたかった。なので、医療機器メーカーの外科手術器具をざっと見て、そうであろう物に目星をつけ、あの医者のことだから、俺が使っているのはこれだと必ずどこかで自慢しているだろうと思ったので、その商品名と医者の名前を一緒に検索したら、ビンゴだった。1発であの医者がそのメスを紹介しているジャーナルを見つけた。これであの医者が使っているのが超音波メスだということとその商品名の確信が持てた。使用器具などは病院に行けばすぐに分かるので、警察が捜査をしているのなら確実に知っているはずだった。私は一人でやらなければいけないので、それだけで1時間ほどかかった。

そして、マウスで数千回のコマ送りをしながら見た手術ビデオは、1年前に見た時とは別の物のように見えた。なぜか血だらけなのは知っていたが、調べた手術手技とは順番が違った。一晩で外科手術が分かるわけがないと思ったが、それなりに分かったようだった。そして、脾臓の動脈を切っているであろう姿がしっかりとビデオに写っており、私を絶句させた。あまりにもあっさりと見つけたので、間違いだろうとも思った。なぜなら、そのままザクリと切っていたからである。

これが正しいのなら、何故、こんなにあっさりと臓器を切れるのかということが次の課題だったが、あの医者が超音波メス使いだったことが全ての謎を解いた。臓器を摘出する時は、引きちぎれば血管が切れて出血してしまう。だから、糸で二か所を結び(結紮)、止血をしてからその糸の間を切る。ところが、超音波メスというのは、それだけで止血までしてくれるすごい器具である。だから、糸で結んでおく必要はない。いきなり切れるのだ。あの医者は、手術中、ザックザックとそれでかなりの組織を切っていた。

次に、このメーカーの超音波メスが何ミリの血管までを止血なしで切れるのかを、使用説明書をダウンロードして読んだ。7ミリだった。脾臓動脈はこのメスだけで切れる細さだった。つまり、医学の進歩が犯罪を容易にしており、人を殺すことなく臓器を切ることが可能な時代と国になっていた。あまりにザクザクと普通に色々と切っており、他にどこを切っているのか分からないほどだった。そして、突然結紮をしていたがその後その血管を切っている様子もなかったりと、他にも不思議な点があった。糸で結んだままなら、血管は死ぬはずだ。輪ゴムで指をきつく巻いたままにしておいたら指がもげるのと同じことだ。

※ リガシュアー(電気エネルギー使用)な可能性もありますが、本記事では全て「超音波メス」としています。

そして、その後、病理医と会った。萎縮が高度な上に通常の位置ではなかったので見落としたと言っていた。脾臓の細胞の写真を見せてもらった。脾臓は種無しブドウ1粒ぐらいに見えた。そんなものは、もう「萎縮」レベルではない。通常はこんな萎縮はあり得ないという考えは、病理医も同意見だった。血管(動脈)から栄養(血液)を得られなくなった臓器は、どんどん縮んで当然だ。人間が食べないと痩せて行くのと同じことだ。

あの医者は内視鏡で有名な医者なので、自分が手術をすると言った時、メスを持てるのかと不思議に思っていた。内視鏡は消化器の中からのぞくので、外にある動静脈は見えない。やはり、メス手術は無理なのだ。しかも、手術前日か前々日にヨーロッパから帰国し、時差ボケのまま手術をしていた。ケアレスミスも多いようだが独善的な性格で、一度私がミスを指摘した時などは、私を怒鳴りつけた。

医者がこのビデオを脾臓非摘出の証拠として出したのであれば、一大事だった。私は、胃だけの摘出予定の手術を胃と脾臓の2つの臓器摘出手術だと勘違いして脾臓を取ったのだと思っていた。術式の手順が楽で他の患者にもそうしている可能性があるとは思ったが、実際、脾臓を完全に摘出したのならば私が思っているほど被害者は多くないだろうと思っていた。だが、医者は、ビデオを確認している。他の医師とも一緒に確認し、脾臓は閉腹前に体内にあったので脾臓は摘出していないと全員で言ってきた。つまり、あちこち超音波メスで切っているあの姿も考慮すると、おそらく、動静脈の位置が分からないという、恐ろしいほどの知識不足な可能性がある。この医者が超音波メスを使い始めてから、10年ほど経っている。血管が分からないほどの知識では、どれほどの被害者がいるのか分からない。もはや、脾臓だけの問題ではない。だが、超音波メスであり出血もしないため、何を切っても大抵ばれない。密かに犯罪が起きて行くが、警察がこれを保護する。

警察は、全てを知っているはずだった。ビデオにはっきり犯罪の犯行現場が写っているのだから。にも関わらず、捜査を止めることしか考えていなかった




捜査一課が犯罪を揉み消す

病理医に会った後、石田篤識に電話をした。6月24日だった。脾臓があったことは分かったが、萎縮はおかしいから、何かがあったと言った。ビデオをちゃんと医者に見せたかと聞けば、5人に見せたと言った。ビデオ開始後数十分で切除が見られること及び結紮後切除が見られないことなど を少し説明したが、医者が確認しているのだから何もないと主張された。何かがなければ萎縮などしないと言ったが、何かあったかもしれないけれど、じゃあそれが犯罪なのですかと言われた。自分たちはありとあらゆることをして調べたが怪しいところはなかったので、もう後は検事に任せるから、検事と話してくれとのことだった。要するに、本庁捜査一課は、告訴状を受理したので義務だから検察送致はするが、脾臓があったのでもう捜査はやめるということだった。

臓器を切っても、体内に残せば犯罪ではないのか。指に薬品をかけられて指が1センチになったとしたら、それはもはや「指だった物」であり、「本来の指」ではない。「それでも、指があって良かったですね」で終わるのか。そこにあったのは、臓器ではなく、「臓器だった」物だ。臓器が2、3センチになって何ができるのだ。機能しない臓器など、体内ではただの異物だ。本来の機能を失う状態にされたのなら、「傷害」に該当する。それは、「業過(刑211条)」であっても、「過失傷害(刑209条)」であっても、「通常の傷害(刑204条)」であっても同じことなはずだ。「臓器を切っても残せば傷害ではない」というのは、法解釈の誤りだ。

私も医者ではないため、裏付けが欲しかったので、脾臓を切っている場面を含めたスクリーンショットを数枚撮り、クラウドソーシングに投げ、外科手術にそれなりの経験がある人に、「この写真は何をしているところですか」という問題に答えるという仕事を有料で発注した。そして、脾臓切除に対しては、「脾動脈を処理」つまり、脾臓を切っているところだという、私と同意見をもらった。使っている超音波メスも、私が調べた物と同じ名前が返ってきた。医療用クリップもなぜそこにあるのか分からず、手術手技にしても「やり方が違う」と言っていた。おかしな部位の結紮に対しても、何故だか何だか分からないと言っていた。

このクラウドソーシングの結果を受け、石田篤識に電話をかけ、「私が証拠を持って行くから、すぐに会いたいと検事に伝えて欲しい」と頼んだ。だが、翌日連絡がきて、「今忙しいそうです」と言われた。検察も警察も、捜査機関である。事件の証拠を持っている者に対して「今忙しい」と言って会わないなどあり得ないが、後にどのような人間か分かったので、これは本当だったのかもしれない。そして、警察も又、私が証拠を持って行くと言っているのだから、自分に先に見せるようにと言わなければいけないはずだが、石田篤識は何も言わなかった。

何も変化がないまま、9月9日、石田篤識は異動になった。私に電話もできない子供警部補の田島優樹しか残っておらず、それは担当もいないのと同様であった。

深川署は、医師鑑定を拒絶し、断固として医者に見せなかった。やるのなら、私が何万か何十万か払ってやれということだった。なぜそこまでしてでも絶対にビデオを鑑定しなかったのか。あれほど私にやらせておいて、深川署及び捜査一課は、高野裕二は「捜査をしていた」と言っている。ならば、深川署も臓器切除を知っていたはずだが、なぜ、隠したのだ。証拠内容を隠蔽して犯罪を隠したことを認めるか、大事な証拠ビデオを無視したこと及び被害者に何でもやらせるという杜撰な捜査を認めて謝るか、どっちかにしろ。 医療からITの知識まで、使ったのは誰の脳と行動力だ。

捜査一課の方は、ちゃんと医師に見せてくれたと言っている。それならそれでやはり脾臓切除を知っているはずだ。見せずとも、医療事件のプロだと言うのだから、自分で見ても分かるはずだ。脾臓は萎縮もしなければ移動もしないということも当然理解できているはずだ。私は、捜査のプロでもなければ医療関係の人間でもない。ただの、「脳が矛盾を許さない人」だ。医療は好きではあるし元法学部ではあるが、この事件についての事前知識はほぼなく、その都度調べただけである。だからと言って、騙せるとは限らない。

この事件が立件できたとしても、他の被害者を探すのは困難だ。自分で臓器があるかどうか自主的にCTを撮ってもらうしかないからだ。病院が、あの医者が手術した患者一人一人に臓器があるかどうか確かめて下さいと連絡するとは思えず、例え責任を持ってそこまでやったとしても、あの医者が働いていたのは、あの病院だけではない。怖いことに、内視鏡名医として海外まで行っている。だが、被害患者の大多数が亡くなっているはずである。この事件は捜査一課扱いのまま終わるが、2019年9月12日現在、話せる担当者は警察にはいない。



※ この後、検事から連絡があり、不起訴になりました。⑧から⑫までの記事が2020年10月10月夜10時に公開されました。切除以前の問題で証拠を放棄していたことが分かりました。

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