とても良く寝たと思う。
朝食は一応食べたけど、終了間際に行って、紅茶を飲んでパンにバターをつけたものを食べただけでした。それで十分だけど、このバターが素晴らしい事にはまだ気が付かなかった。
紅茶を飲んですっきりして部屋に戻り、さあどうしようかなと考えた。
何も決めていなかった私は、レンタカーをキャンセルしたので、行ける距離まで限られてしまっていました。
事前にガイドブックで色々調べていたわけでもなかったので、どんな観光場所があるかも良く分かっていなかった。なので、ホテルのフロント前にあった無料リーフレットをいくつも取ってきて、部屋で読み始めました。
とりあえず目を引いたというか、面白そうだったのがクルーズだったので、それをやってみることにした。乗り物と水が好きなので、丁度いい組み合わせ。
では、出発。
クルーズは港から出ているので、ホテルを出て海沿いを歩きながらレイキャビック港のフェリー乗り場へ。地図を出してみたら3キロもあったことを知り驚いている。
到着したらもうお昼の時間だったので、先にお昼を済ませることにしました。港のあたりにいくつかレストランがあったので、入りやすかった可愛いお店に入ってみた。
港のすぐそば。
店員さんはもちろん英語話者。ランチはサーモンにしておいた。
最初はまず紅茶とパン。 このランチぐらいから、とってもバターがおいしいことに気が付いてきた。まだちゃんと分かってはいなかったけど。
そして、意外な姿で出てきたサーモン。
美味しかった美味しかった。戻って又食べたい。少し味が濃いような気もしたけれど、疲れていた私には丁度良かった。
おすすめ。
さて、美味しかったので機嫌良くお店を出てみたら、お店から徒歩数十秒の距離にチケットオフィスがいくつか並んでいたので、行ってみました。
クルーズはどの会社でもやっているようだったけど、時間帯が違ったので、一番早く出発するクルーズがあるところからチケットを購入しました。
だけど、それでもまだ随分先だった。どのぐらい時間が余っていたか忘れたけれど、港付近にはお土産屋さんがいくつかあったから時間つぶしに行ってみた。
お土産編は「アイスランドオーロラ編」に入っております。白夜旅行もオーロラ旅行もだいたい同じものを買っているので一緒にしました。買った手袋は、そちらで。
さて、申し込んだクルーズの時間がやってきたので、行ってみました。
バードウォッチングのクルーズとホエールウォッチングのクルーズの2つのツアーを申し込んであり、まず最初は、バードウォッチングツアーでした。
バードと言っても、メインは「パフィン」という鳥。日本語では「ニシツノメドリ」と言うらしい。知らなかった。パフィンの方が覚えるのが楽ではないか。
パフィンは、北の方に生息しています。アイスランドとか、グリーンランドとか。だけど、知り合いがイギリスで撮ったパフィンの写真を見たことがあるので、確かコーンウォールだったと思うけど、つまり、結構南下してくることもあるのだと思う。
何でも、少し離れた所にある小島が「鳥の島」だそうで、さぞ可愛い鳥がいるのだろうと期待して出発。
小さな船で港を後に。
「鳥の島」とやらには、10分ほどで到着したような気がします。そして、降りられるのだとばかり思っていたら、少し離れたところで船から見るだけらしかった。
虫にしか見えないほどに離れているが、どうしたものか。
怖い。きっとあの黒い鳥がパフィンなのだろうけど、カラスみたいな上に、数が多すぎて何だか怖い。
実は私、動くものをまともに撮ったことがまだなかったのです。どうしていいか分からずただひたすら連写していたけれど、
全然ピントも合っていなければ、
露出も合っていない。
一匹なら遠ければ怖くなかった。山のようにいると、襲われるんじゃないかと思ってしまう。失礼ながら、顔が怖いので。
1時間ぐらいだったのかな。この短いパフィンツアーで何十枚も写真を撮ってはみたけれど、想像していたツアーと違いました。
パフィンは、レイキャビックではなく、もっと自然があるところで見たほうがいいと思う。「鳥の島」と言っても、人工的な気がしないでもなかったし。そもそも、あんなに離れたところから黒い鳥が飛んでいるのを見せられてもどうしていいか分からない。島に入れるわけでもないし。
なんかちょっと寂しかったなと思いながら港へ戻り、2つ目のホエールウオッチングクルーズまで時間を潰しました。
クジラなんて、柄じゃないけど、何となく申し込んでみた。純粋に、「クジラ、いるのかな」と思って。
では、チョルトニン湖へ。
チョルトニン湖は、街の中心にある「湖」とは呼ばれていはいますが池のようなところです。というか、あれはきっと池に違いない。
早速到着すると、ここも鳥だらけ。種類は違うけど。
鳥の奥に見えるのは、市庁舎です。
これは、ルーテル教会かな。
輝きの中でプカプカしていると可愛い。
見上げた先で飛んでいるのもなかなかいいし。
だけど、エサはあげないほうがいい。
数が増えて怖いから・・・。
鳥のフンだらけで怖いので場所を変えよう。
これぐらいなら怖くない。白い鳩。幸運の鳩かな。
そういえば、そろそろ夕方だし、小腹がすいた。しっかり夕食とまではいらないけれど、ホエールウオッチングの前に少し何か食べよう。
という気分にふさわしいお店がレイキャビックにはあるのです。それが、有名なホットドッグの出店です。クリントン大統領も並んだとガイドブックに書いてあった。
これ。
おいしい
でも、無言になるほど至って普通な見た目のホットドッグでした。後から考えてみたら、もしかして、ソーセージがパリシャリだったかも。
日本のソーセージって、パリっとしたものが売りで、そうでなければ赤ソーセージのようにまったりした感じの昔風のソーセージが多いですよね。ところが、ヨーロッパって、ソーセージが、何て言うか、ねちねちもっちりしている。イギリスもそうで、私は好きではないのであまり食べません。
でもこのアイスランドのソーセージは、パリリとしていた気がする。正直なところ、それ以外、何が普通のホットドッグと違うのか分からない。
作っているところを見ていたけれど、細長いパンに切り目を入れ、長いソーセージを一本置く。他に入るのは、ケチャップとマスタードと、乾燥玉ねぎだったと思います。乾燥玉ねぎはイギリスでも入れるし、至って普通なのではないだろうか。
でも、冬に行った時にも又食べたし、又アイスランドに行ったら必ず食べます。確かにおいしい。晩御飯としては1つじゃ足りないよ。
さて、不思議なホットドッグをつまみ食いした後は、港へ。
クジラ探しのクルーズへ出発。
だけど、悲しいことに、パフィンの島が通り道だった。じゃあ1回で良かったのに。
先ほどはどうも。
船の前方では、ガイドさんがデッキで英語で説明をしていました。位置を説明するとき、「10時の方角」といった表現をすることがあるのだけれど、私はいつもこれで非常に混乱する。「左・右斜め前」とか言われた方が分かりやすい。
ところでこの船、小さいし、風がすごかったのでとっても揺れました。
最初はガイドさんたちと一緒に前にいたけれど、この揺れ方にちょっと「うげっ」となった。そういえば、子供の頃、佐渡行きの船のトイレでかなり吐いたのだ。もしかして私は小さい船だと船酔いするのかもしれない。
そういうわけで、危ないから後ろへ行くことにしました。それでどうこうなるというわけでもなかったけれど、じっとしているよりはましだった。
何もいない海だな。パフィンすらいない。海が青くてきれいだけど。
さりげなく掲げていた国旗も良かったけど。
そして、同じく後方で一人静かに海を眺めている女性がいたので、「一人旅で静かに国旗の下で海を見たいんだろうな」と思った瞬間、
「うっっっっ」
となっていた。彼女、一人旅で考え事をしていたのではなく、ものすごい船酔いで気持ちが悪かったから静かだっただけのようで、後方デッキいっぱいに突然嘔吐してしまった。
私は既に船の中に戻っていたけれど、彼女はそのまま数度嘔吐していました。色々な薬を持って歩いているので吐き気止めも持っていたけど、あの吐き方では服用してすぐ吐いてしまって何の意味もないので、提案しなかった。どうせ酔い止めではなかったし。酔い止めでも既に遅かったと思うけど。
私がそのまま船の中でぬくぬくしていたら、船の人かツアー会社の人か分からないけど、黙ってデッキに水を流しながら掃除をしていた。船がクルーズから戻るまでには綺麗に掃除が終わっていました。
死にそうな顔で船の中へ入ってきた彼女に「大丈夫ですか」と声をかけてみたけど、英語が話せないのかそれどころではなかったか、返事はなかった。重症だったかもしれない。
そして、私は到着までずっと窓から海を見ていました。
そこで思ったんだ。
クジラなんているわけなくない?
アイスランドでは高い確率でクジラが見られるということだけど、本当だろうか。見られるのは北のアークレイリの方じゃないだろうか。
南西のレイキャヴィックでも見られたとしても、もっと離れないとクジラとは遭遇しない気がする。船で1時間ほど移動しただけで、クジラの群れに会えるのだろうか。
それに、白夜とはいえ、6月とはいえ、まだ寒いし、これは夕方からのツアーだったし。クジラって昼間に出てくるのではないの?白夜なら夜も出てくるの?曇っていても?
というわけで、私の浅はかなクルーズは失敗に終わりました。
パフィンたちに二度会っただけだったな。
そして、この日は確かこのままホテルへ帰ったと思います。
夕食の写真がないので、夕食はまたサブウェイだったのかな。
翌日はいよいよグリーンランドへ出発ですが、グリーンランドのカテゴリーは別になっていますので、次のページはアイスランド帰国後へ続きます。