3日目⑤「アークレイリ現地オーロラツアー決行その2」

これが到着場所。この空地がバスを停めたところです。






やはり真っ暗だった。本当に真っ暗。海に落ちるからそっちへ行かないでとか言っていたけど、「どっちですか?」という感じだった。落ちなくて良かった。






暗過ぎて何も見えないから、仕方がなくシャッタースピードを長くして(4秒ですがレンズがもともと明るいです)、今来た方角を撮ってみました。

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「なるほど、あの辺りに行ったら落ちるんだな」と、海の場所をカメラの写真で確認。そして、山へ体を向けて一枚撮る前に、どのぐらい曇りかを調べることにしました。空なんて、何も見えないから。ただの「黒」だったし。

やっぱり曇っている。これだと雲がありすぎると思う。

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一人寂しく山だけ撮りました。すごい雲だ。

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因みに、この「真っ暗の中を撮る試し撮り」は、スマホでは無理だろうし、シャッタースピードを遅くできるコンパクトカメラでも三脚がないとダメだと思います。写真に撮ると山や氷などが見えますが、本人は本当に何も見えていませんでした(乱視も近視もあるが)。だからこそ、見えないオーロラでも写真になら写るのです。






何分いたか分からないけど、ホットチョコレートとビスケットみたいなものが出ました。飲み物はきっとどのツアーでも出ると思います。寒いから、到着してから暖かいものを飲むのです。すごく美味しかった。もう一回飲みたい。






写真を撮ろうと思っていたのは私だけだったらしく、他の人たちはホットチョコを片手に歓談しながらオーロラを待っていました。

フォトグラファーの人は、一人で「山だけでも」と頑張る私を気にかけて、声をかけてくれました。私は写真を見せながらこの雲じゃ無理だよと残念がっていました。何かもう、今日はオーロラが見られないという予感がしていた。何時間そこで待とうが無理だろうと感じていた。





数十分滞在して、帰路へ。夜中の1時を回っていました。帰り途中、オーロラが見えるかもしれないと、もう一度フォトグラファーの人が運転手さんに車を停めるように言った場所がありましたが、私は降りることもありませんでした。「絶対今日は見えない」との予感でいっぱいだったので。そしてもちろん、見えなかった。






参加者のホテルを回りながらみんなを降ろして行くんだけど、全員がいるうちにフォトグラファーさんが、「もしもまだオーロラを探しに行く気があるのなら、僕の車で連れて行くから言って。僕は明日から育児休暇だから、今日が最後の仕事なんだ。だからいくら遅くなっても構わないから」と言っていました。

なるほど、それが噂の育児休暇か、と思う傍ら、今日は絶対オーロラは無理だろうと思いながら、ただただバスの一番後ろで一人座っていた。






ところが、私のホテルに到着した時、フォトグラファーさんが一番後ろの私のところまでわざわざ来て、「オーロラ探しに行こうか」と言ってくれました。「もう今日は絶対無理だからいいよ」と言って車を降りた後、「ああ、あの人は私のために最初みんなにオーロラツアー延長を提案してくれたのかも」と思った。何というか、写真を撮れなかったときのあの悲しみを一緒に分かち合ってくれていたというか、何ていい人だったんだろうと思った。だって、良く考えたら、誰も写真なんか撮っていなかったし、そんなに頑張って朝までオーロラを探したい理由がありそうな人がいなかったもの。

バカな私はなぜそれに気が付かなかったかと責めながら眠りました。気づいていたらもっとちゃんとお礼を言ったのに。






でも、天候はもちろんだけど、運も支配するこの現象、やはりなかなか手強いなと思った。






アイスランドは、オーロラが見える確率が高い国。それでも、運がなければ天気が悪い。

アークレイリには後1泊。翌日の天気予報も曇りだった。もうツアーに参加しても意味はない気がした。

曇っているということがどういうことなのか、良く良く理解し始めていました。


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-アイスランドレンタカー運転一人旅(オーロラ編)

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